ある子が、大学の推薦入試で不合格になりました。本人の努力不足というところは否めませんので、それは仕方の無いこと。一般入試・センター試験で頑張ろう!ということになったのですが、それ以前に、私は学校の先生の進路指導に納得が全くいかず怒っていました。

 夏ごろ、早稲田大の推薦を受けろと言ってきた進路指導の先生。調べたところ、倍率が非常に低く、推薦基準もクリアしているから合格の可能性があるとのこと。
 それを聞いて私は、「推薦基準は低く設定してあるから、皆クリアできるのは当たり前。はるかに上の内申を持つ生徒ばかりが受験するし、ハイレベルな争いでの低倍率だから、受かるわけがない。余計なことをしないで、地道に受験勉強を…」と指導したのですが、その推薦指導で夏休みを振り回され、教科学習に大きな遅れが出ました。
 夏休み明け、「やっぱり早稲田は難しいらしい…」と。だから言ったじゃないですか!
 で、今度は地方の国立大に目をつけ、推薦入試で小論文を書けと。またまた秋口の学習が遅れ、塾も休みがちで学校で推薦指導に明け暮れました。
 結果は上記の通り。



 先生… 素人過ぎます。早稲田の穴場を見つけた、もしかしたら我が校から早稲田が出るかも!なんて浮き足立ったのではないでしょうかね。大学受験指導に日の浅い学校の先生がよくやる典型的な失敗例なんです。やはり、学校の先生は大学受験のプロではないのですね。

 残念ながら、最初から推薦を考えて対策している子にはかないません。内申点が非常に高い子は多いものです。大学が提示する推薦基準が評定平均3.6などというところに、実際応募している子は平均で4.2〜4.6程度の子も来ます。特に女子の内申点が高い。基準を満たしているから大丈夫だなんて、甘すぎるのですね。

 よくその子を見て、本当にその子にとって必要なことは何か、どうしたら希望する大学に入れるのか、それをちゃんと冷静に導いてあげる必要があるのだと思うのですが、最初から「○○大○名!」なんて目標を立ててしまうから、子どもの顔を見ずに、トンチンカンな指導をしてしまうのではないでしょうか。何かおかしいのでは?と思います。

 反面、やたらに安全策をとらせる先生。個人的な好みがアリアリと見える先生もいます。特に女子校。
 やたらに女子大を薦め、第一志望校ですら諦めさせようとする担任がいて、困っている生徒がいます。
 「先生の指導実績のためにオマエが受験するんじゃないんだ!」
 「学校の先生の言うことなんて、話半分に聞いとけ!」

 いくら可能性が低いからと言って、第一志望校の受験をやめろという、その教育的配慮の無さ、そしてモチベーションダウンを誘う指導、そして明らかに自らの生徒の合格校数を稼ぎたいという利己主義。私はどうもこういう大人が好きではありません。受験は生徒本人のものなのだと言うことを、今一度しっかりと認識して欲しいと思っています。

 合格実績とは、あくまで結果論なのですからね。学校は企業じゃないし、子どもは商品ではありません。ましてや学校は予備校じゃないのですが…
 

 なぜ、塾である私たちが「教育」を考えねばならないのかも矛盾ですが、この本末転倒を是正しなければ、明るい未来は無いのかも知れませんね。