先日、近所のコンビニで買い物をしていたときのこと。

私はレジで会計を待っていました。後ろには小さな子ども2人を連れたお母さんが並んでいました。子ども達は何が楽しいのか、キャッキャとはしゃいでいました。カワイイなぁ…と思っていたところ、小さい方の子が私にぶつかりました。

「あらあら」と思った程度だったのですが、この瞬間、息を飲むような出来事が起きました。

お母さんが
「すみません!」
と言ったかと思うと、次の瞬間、
「静かにしなさいって言ってるでしょ!」
と言いながら、かなりの勢いで二人の子どもの頭を叩いたのです。
しかも、ハエでも叩くかのように、パンパン!って。
その素早いこと、素早いこと!

次の瞬間、二人の子どもは呆気にとられ、直後に絶叫して大泣き。
「どうしてたたくの〜?」と叫びながら。

本当に、私も呆気にとられました。
そして、胸が詰まりました。

ちょうど会計が終わったところで、私はその親子をマジマジと見てしまいました。
お母さんはバツの悪そうな顔をして、大泣きしている子を見下ろして立ち尽くしていました。

「お母さん、あのね、そんな育て方はないでしょう? 子どもがぶつかったのなら、ごめんなさいで済むことでしょ? 子どもに謝らせて、親もすみません、それで済むことです。何で理由も何も分からない子をいきなり叩くんですか? こどもは何で叩かれたんだか全く分からないでしょ? それは、お母さんのポーズでしょ? お母さんが責任を問われないように、私はちゃんと子どもを叱っています、しつけていますっていう、アピールをするための行動でしょ? そんな身勝手な子育てがありますか!」

 

と、まぁ、お説教してやりたかったのですが、人もたくさんいましたので控えました(笑)

でも、子どもには理由をきちんと説明できない行動をとってはいけません。こどもは純粋であるがゆえに、曲がったこと、世の中の理不尽などは理解できませんし、それを許容する力もありません。察することも出来ないのです。だから、「素の自分」と「学校での自分」のギャップに苦しんだり、そのことで「自分は悪い人間なんじゃないか」と悩んだりすらするのです。大人になれば、「それが社会ってもんさ」と理解できることも、子どもには明確な理由付けが必要だったりするんですね。

で、子どもは理由をきちんと考えています。子どもなりの理屈があるのです。ですから、大人がある価値観を頭ごなしに押し付けたり、「どうせ分からないだろう」と勝手に思い込んで説明をハショってしまうのは最悪です。逆に、ちゃんと説明すれば、ある程度難しい理屈でも、何となく理解し納得しているものです。

子どもとちゃんと向き合う。
その一つは、きちんと大人の理屈を説明してあげることなんだと思います。