一部でスタートしている国語のグループ授業では、まず音読というか、読んで聞かせて目で追わせるという作業をするのですが、私の音読スピードがかなり速いと思います。ビックリするような早口で、こっちもロレツが回らないほどの早口で読むようにしています。

 黙読スピードというのはかなり速いので、それに合わせて読むから、というのがその理由なのです。実際、情感たっぷりな国語の先生の音読や、音楽などをまじえた音声教材が「かったるい」のは、黙読スピードによりかなり遅いからです。聞いているうちに飽きてしまうんですね。

 最初は読み聞かせで良いのだけれど、それが出来るようになったら音読を聞きながら文を追うことが大切です。最近はそれを「速読」などといって訓練教材もたくさん出ているようですが、何も目新しいことではなく、昔からやっていたいことですし、もちろん効果があるのも事実。国語の文章が読めないというお子さんは、まず文章を読む力、そして処理能力が身についていないのです。すばやく、正確に読み取り、そして理解する。その能力は何よりも大切です。

 これ以前の「読み聞かせ」についても、昔の母親が全て「読み聞かせ」をしてあげていたわけではありませんが、昔はよく絵本に「ソノシート」が付いていて、聞きながら読むというものがありました。 私もそんな本を繰り返し繰り返し読んだクチで、「小さな橋」という話がとても好きで、本当に繰り返し繰り返し読んでいました。

♪小さな橋 いつも何見てるの? 小さな橋 いつも何聞いてるの?

歌ってましたね。
 少子化で採算が取れず、学研の科学も学習も休刊。良い絵本も、教材も作られなくなってきました。代わりにあるのは「画面の中のゲーム」と「えげつない欲望の見世物」ばかり。

子どもを取り巻く環境は思った以上に悪化しています。
良書を読ませる「環境作り」をご家庭でも意識して欲しいところです。