浮気なんて言うと、「何てことを!」と仰る方もいらっしゃるかも知れません。老いも若きも「浮気なんて最低!」という価値観には変わりがないと思うのですが、意外にも勉強ではその「浮気」を平気でしている場合が多いものです。

例えば問題集や参考書。

大学受験生の典型的な例。
春先に、自分で買った英語の参考書をやり始めるのですが、間もなく予備校に通いだした友人から、「○○先生の△△って参考書をやった方がいい」などという情報が流れてきて、「どれどれ?」と手を出します。これが1回目の浮気。

夏ごろには、「この夏で制覇!受験のポイント」などという、これまた魅力的なタイトルの参考書やテキストに必死。「夏休み中は特別に!」などという意識も働きますから、これが2回目の浮気。

ところが、秋になって結果がなかなか出ない自分に焦り始めます。すると、「これで簡単!」「センター制覇!」なんて見出しに釣られて、これまたこの手の参考書に手を出します。これが3回目。

そして、センタープレテストでも終わろうものなら、「30日完成!」なんてものを持っていたりします。4回目の浮気。そしてこれで終わればいいのですが、年明けに「2週間完成」の参考書を持っている子すら見かけます。5回の浮気…

この結果起きることは…

最初の「時制」や「文型」などはやたらに詳しいんですね。そりゃそうです。どんな英語の受験参考書でも、大抵最初は「時制」「文型」から始まるもの。そこだけを5回も繰り返しているのですから、出来るはずです。しかし、後半に出てくる「分詞構文」やら「関係詞」「仮定法」などといった重要な文法に入る前に、他の参考書に浮気を繰り返していたのですから、大切な部分を全て失ったまま入試を迎えるわけです。

どんな参考書でも問題集でも、一定のロジックによって作られています。確かに説明が難しかったり、古臭かったりすることはあります。ですが、それは中身を見て買えばよかっただけ。一度やり始めたものをやめるのは、相当な勇気が必要です。一応でも最後までやってみると、ちゃんと得るものがあるはずですし、最後までやることを想定して参考書は作られていますから、途中で方向転換するには相当の準備と内容吟味が必要です。そういう場合は是非プロに相談して欲しいのですが…

ですから、見ていて、「何をやればいいですか?」と聞きに来るのはまだしも、「次に何をやればいいですか?」と、まだ終わりもしない参考書を目の前に聞く子がいますが、「いや、まずやったら?」と思います(笑) 残念ながら桜学舎の子は皆「普通の子」です。普通の子は、先が全て見通せるような「器用な子」ではありません。だから、まず目の前の小さなステップを乗り越えることに集中して欲しいと思うのです。余所見をせず、浮気をせず。

浮気男、浮気女は嫌われます。参考書や今信じてやっている勉強をきちんとこなせなければ、つまり「愛」を貫かねば、得るものは少ないのでないでしょうか。それは浮気を繰り返している人が本当の愛を手にすることがないのと同じことのように思います。

まして、他の参考書と同時進行なんて…
不倫です!(笑)