突然ですが、日本最古の貨幣は何だかご存知ですか?

 これをどう答えるか。
 実はこれで、年代が分かってしまいます(笑)

 私たちはこう習いました。

 「和同開珎」

 秩父で銅が出て朝廷に献上された。そこで貨幣を鋳造したと。「わどうかいちん」の別名が「わどうかいほう」だということも知っていると、「おお、物知り!」なんてことを言っていた気がします。中学時代ね。

 ところが、これは今教科書が書き換わっています。1999年に奈良県の明日香村で大量に貨幣が出土したため、現在最古の貨幣は

 「富本銭」

というものになっています。歴史の教科書には和同開珎も掲載されており、両方を知ることになるのですが、それでも当然のように「最古の貨幣=和同開珎」と覚え込んでいた我々には、「えっ?」というようなことですね。

 別に、歴史の話をしたいわけではないのです。「正確に言うと…」なんて突っ込まれてしまうと困るので(笑)
 そうではなく、時代は刻々と変化しているし、我々世代の常識は徐々に過去の遺物・伝説(笑)になっていっているということなのです。オジサン・オバサンの常識は、なかなか現代社会では通用しないのだな…と感じることが多々あるということなのです。

 もちろん、社会の第一線で働かれているお父さんたちは、様々な場面で激変する「今」を生きているので、よくご存知なのかもしれません。しかし、生まれ育った環境も、社会にあったものも、全く違うのが子どもの世代です。

 私が大学生の頃は、ポケベルを持っている人が最先端でした。携帯など、肩からかけてデカい電話を持ち歩くようなものでしたから、実用的ではなかったですね。TVで欽ちゃんが持っていたのを覚えいています。

 社会に出てしばらくして、PHS、後を追うように携帯が出てきました。それも20代後半、30目前あたりのお話。今や携帯が無いと生きていけないほどになりましたね。

 今の子どもたちは、ネットも、携帯も、DVDも、YouTubeも何もかも生まれたときには既にあった世代です。デフォルトでこのようなインフラが整備されていたんですよ。ですから、ものの考え方や発想も行動も何もかもが違うのは当たり前だと考えた方がいいでしょう。PCソフトを使って右脳や左脳のトレーニングなんてものを幼い頃からしていたりしますから、我々のTVや電話と同じ感覚でPCを使っているのです。我々が思いもつかないことを発想するのも当然。

 ですから、我々世代の価値観を振り回したところで、彼らに通用しないことも当然ありますし、我々の方が世の現実を見ておらず、観念でものを言っている場合もあります。

 たとえば、「いい大学を出れば、就職時に困らない」というのも、あくまで実力に見合った学歴であることが条件。バブルのときのように、名ばかり大学生でも一部上場企業に就職できた時代とは違います。実力が無ければ、いくら早稲田・慶應であろうとも相手にされませんし、そもそも下位のの大学であれば、かなり厳しい就職活動になることは目に見えています。

 お父さん、お母さんの時代の感覚で、「○○大学なら立派じゃない!」という感覚が、現代社会では全く通用しないこともあるのです。今じゃ就職時に、大学入学時に受けた入試方法(推薦かAOか一般か)や、出身高校のレベルまで問われる時代。とにかく、我々とは違うんだな… そういう認識で子どもを見てあげないとかわいそうなこともあるのです。

 私たちの頃はよかった… そういっても仕方ありません。もちろん、私たちより勉強していないなぁ…とか、私たち世代が知っていることを知らないことを指摘することはあってしかるべしでしょうね。でも、彼らが当然のように知っていること、使っているものを我々が知らなかったり使えなかったりすることも多々あるでしょう。「私たち世代の価値観だけを独善的に振り回さない」ということは、かなり大切なことなのではないかと思います。