朝から、広尾学園の大橋理事長のお話を聞きに、広尾まで出かけてきました。広尾学園は、以前は順心女子学園といい、都内でも古株の女子校でしたが、近年の少子化の波を受け、生徒数が激減し、学則定員の1/3程度になっていました。

 大橋氏は、元々「俊英館」という塾の創設者。この塾の経営手腕を買われたのか、縁あって広尾学園に招かれたそうですが、その後の劇的な変化と、改革の成功で、塾業界のみならず、私立学校の中でも最注目の学校になりました。実際、ここ2年は、首都圏の私立中学で、願書出願数ナンバーワンの学校になりましたし、新校舎建設や共学化、コース再編で全く異なる学校に生まれ変わりました。

 郁文館の渡邉美樹氏と時期を同じくして学校経営に参画したため、当初はかなり色眼鏡で見られたそうですが、だれ一人として教員をリストラすることなく、また外回りをやめさせて授業に専念させたことで、生徒指導と授業のクオリティを高めることに成功しています。確かに、授業見学に行っても、素晴らしい授業です。やや予備校的だとは思いますが、でも、都内の学校でこれほどクオリティの高い先進的な授業を行っている学校はないでしょう。生徒の生き生きとした表情も、現場で見ると驚きます。

 もちろん、胃が痛くなるようなことも山ほどあったでしょうし、苦労も絶えなかったでしょう。家庭人としては最悪だとおっしゃっていましたが(笑)、それでもこれだけの学校を作ったのは、仕事としてはかなりのものでしょう。人を使えるだけの器があった方なんだなぁ…と、非常にリスペクトしました。また広尾のスタッフの対応のすばらしさ… 理想ですね。

 めったにお話しされない方なので、是非ともお話を聞きたいと思って行きましたが、正解でした。非常にインスパイヤされることも多く、素晴らしいお話でした。これから私が目指す方向も、おぼろけながら見えてきたように思います。やはり、キーワードは「クオリティの高さ」、ですね。

 入りにくい学校になったのは困ったことですが(笑)