最近の子どもは、「他者意識」が欠如している子が多く見られます。

他者意識。

ものすごく重要なことで、これは「教育」でしか子どもが身に着けることはできません。つまり、親や教師を含む「大人」が教えること、教育することなのですが、これが欠如している子が非常に多く見られます。

つまり、他人を親や親族と勘違いしている子が多いのです。
今の小学生、先生たちにも所謂「タメ口」で喋りますし、それに何の違和感も感じていません。また、授業中も何かの拍子に、

「あのね、僕のおじさんがね…」

などと、自分のエピソードを話し始めます。聞いて欲しいのは結構ですが、場所と時をわきまえていないのです。これも、親や親族ならばある程度許されるのでしょうが、他の生徒もいるし、ましてや先生と話をする場ですから、「わきまえる」必要があるのですが、どうもこの「わきまえる」ことが出来ていない子が多いですね。塾ですらこうなんですから、学校ではさぞかし大騒ぎでしょう。

これはとにかく他者意識の欠如。
自分の話を聞いてくれるのが当たり前。
自分によくしてもらうのが当たり前。
自分に愛情を注いでくれるのが当たり前。
自分のことを評価してくれるのが当たり前。
だって、血のつながった親子ですもの……

親子ならそうなんです。
親子なら全て当たり前ですよね? だって、我が子ですから。

しかし、他人は違うんですよ。
ですから、他人様・世間様にはご迷惑をかけないように、きちんとわきまえさせる、家の内と外をしっかりと分ける。
その上での親しさ。
そういうものをきちんと躾ける必要があるんですが、どうもこのあたりが上手くいってない子がいるんです。

これはですね、意外に思うかもしれませんが、子どもどうしの人間関係を悪くする原因です。他者意識の無い子は、他人との距離感がつかめない子が多くいます。不用意に他人に近付きすぎて悪い印象を持たれます。ずうずうしいと言うか、なれなれしいというか… ですから適度な距離を保てないのです。

ハッキリ言うと、こういう子は「ウザイ」と評されます。こういう子が「ウザイ」んですね、子どもどうしでは。そんなに親しくないのにすり寄ってきたり、自分の気にいった子を独占したがったり、逆に気にいった子に逃げられたりすると「疎外された」「いじめられた」などと感じる訳です。

そうじゃないんだなー、って思います。距離感なんですよ。人との適性な距離を保てないんです。こういう子って、必ず人間関係を悪くします。人間関係で悩みます。友達がいなかったり、すぐ嫌われたり… 友達が悪いんじゃないんですね。本人の「他者意識の欠如」なんです。

「友達ならこれくらい当然だろ?」
みたいな強要を平気でしたり、頭の中で勝手に作り上げた「友情関係」を現実世界に求めたり、とにかく距離を測りかねる。これが人間関係の悪化を招きます。

これはですね、躾なんです。
教育なんです。
他人は、親じゃないと、しっかり教えることが大切なんです。

甘ったれるなと。
ふざけるなと。
分かってもらえたり、愛情を受けるのが当たり前だなどとは図々しいと。

他人様、世間様にご迷惑をかけないように躾ける。
これが何より、人間教育の最低線です。
これがきちんと出来ないと、子どもが友達を失い、人間関係を悪くし、最終的にはその子の人生が実に寂しい、悲しいものになってしまいます。

低学年の子でも、対等に話が出来る子がいます。
親御さんの教育がしっかりしているなと感心します。
言葉づかいもしっかりしています。
タメ口なのですが、礼儀正しいのです。態度もしっかりしています。

英語で、「教養があり、しっかりしていること」を「educated」と表現します。
教育です。
受験も何もかも、教育なんです。

そこを忘れたらおしまいです。
単に模試で成績が取れればいいわけじゃないんです。こどもの成長が必要です。トータルでの成長が、結果的に良好な成績を招くということを肝に銘じるべきなんでしょうね。