冬期講習が終わりました。お陰様で大盛況。身動き一つ出来ないほどの時間割の中で、私も今回は朝から晩まで授業詰め。授業でお会いできない生徒がいたり、冬期から入会してきたお子さんはなかなか顔と名前が一致しなかったりと、今までにない経験をいろいろしました。全員を把握できる規模で今まで運営してきましたが、やはりそうも言っていられない規模になってきたのを実感した講習でした。

「うーんと、君が〇〇くん?」
そんなふうに声を掛けざるを得なかった数名。ごめんね(笑)

私の授業の中で、一番レベルの高い話をしていたのは小6受験生でした。特に社会科。
彼らの知識欲は一体何なのでしょうか。
TPPの正式名称、言えます?
「環太平洋戦略的経済連携協定」なのですが、まぁ、これが平気で言えます。
小島惟謙って知ってます?
大津事件の際、大審院長として司法権の独立を守り抜いた「護法の神様」です。
いや、その前に、大津事件、知ってますか?
明治24年、訪日中のロシアの皇太子が、滋賀県の大津で警備にあたっていた警察官・津田三蔵に突然斬りつけられた暗殺未遂事件です。
「津田三蔵!」
すぐ出てきます。いや、私は大津事件なんて高校の日本史まで知りませんでしたよ。小島惟謙なんて誰それ?でした。自分で教えて言うのも何ですけど、良く知ってますし、よく吸収しますね。小学生は。

高2のゼミでは受験準備の話が出来ました。少し厳しい話もできたので、早めに伝えられたのは良かったかなと思います。
現代文では何度もテキストに出てきた物事の「認識」についての話。たとえば、「人格」「パーソナリティ」としての異性を認めなければ、単に「心理的存在」「肉体的存在」にすぎないという話がありました。「彼女がいるという安心感」「優越感」に近い「心理的存在」であるか、またはまさに肉体的な存在… 例えば「彼女」という存在をそんなふうにとらえるということを、残念ながらしたことが無かった様子。何だか身につまされているような男子がいたので、ふふふと笑ってしまいました。今の高校生、こういう哲学的というか、事物の認識のような、抽象的なものに触れる機会がとんとないようですね。かえって新鮮なのかも。ただ、大学受験の現代文なんて、みんなこんなものですからね…

中2はしっかり理解をさせなければという危機感。久々に英語の授業をしましたが、受講生の前回の期末試験の結果は大変良かったにもかかわらず、私の最後の講評は、「オマエら、英語できねーなー!」でした。皆期末試験での点数は高く、90点台もざらですが、意外に英語自体を理解していない、また知識があるのかどうか、やや不安を感じました。

原因はたったのひとつ。
今の子って、英文を訳さないんですよ。意味が分からなくても、(  )に入る語形変化が分かれば、文法問題は解けますよね。それでスルーしてしまうのです。だから、ほとんど英文の意味は理解していないのです。機械的に、ルール通りに解答欄に期待された答えを書くことだけが「勉強」だと仕込まれている節があります。だからノートも言われなきゃ取らない。あらあら… とにかく、指名されて答えを言って、「はい正解。じゃ、この文の意味は?」って聞くと、「???」「待って下さい…」「この単語、どういう意味ですか?」って始まります。つまり、意味も分からず解答してしまうのですね。

「だから、ある程度のところまでは出来るけど、最後の詰めが甘いから、これ以上上がらないんだよ?」
という指摘は、とても響いたようです。いい方向に向いてくれることを期待しています。

どの学年も、我々の課題とこれから取るべき対策が見えた講習となりました。
今年の桜学舎は、学習内容・指導内容の高品質化・標準化もさることながら、「授業の受け方」「本質的な勉強のしかた」「ノートの取り方」そして、「なぜそれをするのか」という、本当に学習者としての根源的・本質的な部分にまで徹底して指導できる仕掛けを考えていくことを目標にします。

うわべの「勉強のやりかたを教える」なんてものとは違う、「本質」です。
これが、桜学舎の目指す「教育」です。ただ点数が取れればいいのではありません。
今回の講習は、私にとっても「やってよかった」講習となりました。

なにはともあれ、8日間、長時間にわたる勉強、お疲れ様でした。そして、ヘトヘトになりながらも、質を落とさず一生懸命指導に当たってくれた我がスタッフにも感謝を。
さぁ、いよいよ受験シーズンです!