「私の方がよほど勉強した」

というものも、子どもが「ドン引き」してしまう言葉の一つ。

 これは自戒も込めて言いますが、子どもが「やってもそんなもんか…」と思っていることが結構あります(笑) だから、言っちゃいけないんです。特に中学生あたりは親をバカにしている(年齢的な問題なのですが…)年代なので、この手の愚痴は相当私たちにこぼします。もちろん、「親ってのはよく考えたらすげーんだぞ?」と私たちが諭すと、「ふーん」と分かったような分からないような顔をすることが多いのですが、やはり「自慢」に聞こえてしまうようですし、何より「そんなに勉強したって証拠はどこにもない」と訴える子もいます(笑) これも言わない方がいいNGワードなのですが、結構口を突いて出てしまうことがあるようです。

 また、逆に親御さんが優秀過ぎると、これまた上手くいかないこともあります。和歌山だか奈良だかで親を殺してしまった事件がありましたが、越えられない偉大な親の厳しい受験指導に耐えかねたというのが原因でした。渋谷でもありましたし、昔から定番のようにこの手の事件は連綿と起き続けています。

 親が優秀であっても、そうでなくても、子は子。その子自身の人生を歩めばよいのだし、やりたいことをやればいい、そう言って、「よい選択が出来るように頑張りなさい」と、親の意向を前面に押し出さない応援をしてあげるのがベストだと思います。また、もし親の意向をそこへ付け加えたいなら、それを正直に「親はこうして欲しいと思っている」と言えばいいのだと思います。ただ、「自分で良く考えて」と、最後は本人に決断させるのが重要です。

 変なことを言って受験生が迷走しないように気を付けたいものですね。