真央ちゃん。ショートプログラム。
残念でしたね。お隣の国の女王との一騎打ち…という予想を大きく裏切り、ミスが多く出てしまいました。副塾長吉田はフィギュアが大好きで、もちろん真央ちゃんには期待していたようですが、ショックが大きいようです(笑)

もちろん、本人も、もうどうしてこんなことになっちゃったか分からないのでしょうね。
あれ、一体何なのでしょう?

それは、やはり使い古された言葉ですが、「プレッシャー」 これに尽きるのでしょう。
しかも、そんじょそこらのプレッシャーとは違います。日本国民全体の、下手をすれば世界の真央ちゃんファンの応援や期待というプレッシャーです。一人でそれを背負うって、かなり重いだろうなぁと思います。私なんか、その重圧に押しつぶされて精神的に参ってしまう気がします。

羽生選手が金を取ったのも、もしかしたらプレッシャーになったのかもしれませんね。アベック金を期待していなかったかと言われれば、五輪を見ている方は「NO」とは言い切れないのではないでしょうか。これまたキツい。仕方ないことですし、期待するなという方が無理ですし、応援したい気持ちも当然でしょう。でも、よく考えたら、無責任な期待であることも確かなんですね。

全部承知して、分かっていることなんでしょうが、でも相当な重圧の中で戦っているのだなぁ… あれだけ準備をして、あれだけのスキルを身に着けて、あれだけのトップ選手でも、思わぬプレッシャーを受けてミスしてしまったりする… 勝負とはかくも厳しいものだと再認識します。

さて。
受験生も、スケールこそ違えど、同じように相当な重圧を受けています。プレッシャーとの戦いなのですね。

最近、というか桜学舎の子は本当に真面目でいい子で、特に大学受験生など、自分のふがいなさを感じると、「親に申し訳ない」という言葉を発します。こんな言葉を聞くと泣けてくるのですが、いい加減な学生だった(笑)私からすれば、「マジメだなぁ…」と思ってしまいます。

受験は、親御さんの希望や方針もあるのでしょうが、基本的には本人のものです。
五輪同様、外野としては期待するなという方が無理なのかもしれません。しかし、親御さんは「コーチ」ではありません。外野、いや、あえて言うならスポンサーです。スポンサーが選手にプレッシャーを与えてはいけないということが分かって頂けると、受験生の親御さんの立ち位置を理解して頂けるのではないでしょうか。

学校や塾の先生はコーチ。
受験生本人は選手。

演技・競技は誰のものかと言えば、やはり本人なんですよね。
過度な応援。過度な期待。これはみんな選手にのしかかります。
26年も受験生を見てくれば、数多くの失敗例も見てきます。本人ではなく、親御さんが盛り上がってしまうようでは、受験は上手く行きません。

「金のことは心配するな。思い切りやってこい!」
「全部結果が出てからその先のことは考えろ。目の前の試験に集中しろ」
そう言ってあげてほしいと思いますし、自分の道だから、自分で切り開けと言ってあげて欲しいと思います。

「期待するな」「見守れ」「口を出すな」「お説教するな」
そう言っても、我慢できないのが親御さんです(笑) その気持ちも分かります。実の子ですからね、可愛さ余って、どうしても何かしてあげたくなるものです。でも、残念ながら、こと大学受験に至っては、親が出来ることは2つしかありません。

金銭的支援
精神的支援

この2つです。でも、これまた厳しいことを言うようですが、大抵の成功者は、金銭的支援だけで十分だと言います。精神的支援は、親御さんではなく、先生や仲間。親御さんは、温かい家庭、傷ついた時に癒される家庭、つまり「帰る場所」「居場所」を作ってあげることしか精神的支援は出来ません。

受験生は、見守って下さい。
受験生を大人にしなきゃいけません。
依存体質、甘えの構図は断ち切らねば、優秀な大学に行く人材にはなりません。
親御さんは、ぐっと我慢です。

あの真央ちゃんだって重圧に負ける。
ちょっとした不利に負ける。
そう思って、我が子を見て頂けたらいいなぁと思います。