新年明けましておめでとうございます。本年も進学個別桜学舎をどうぞよろしくお願い致します。

「一年の計は元旦にあり」
と申しますが、なかなかそうもいかない私達。

実は私達は年末年始、調子が良かったことがありません。大抵はぐったりと寝正月。今年はカレンダーの並びが良いようで、9連休なんて方もいらっしゃるようですが、私達の年末年始は曜日ではなく「日付」で動いています。どうしても学校行事に合せてスケジュールを組まざるを得ないところもあって、そうなると毎年、12/26〜29、1/4〜7という日程で冬期講習を組むことになります。すると、必然的に仕事納めは29日、正月も三が日だけ休んで営業、となります。ですから、4日からの講習を控えているので、あまり年末年始休暇を楽しむわけにはいきません。

加えて、10日あたりから埼玉県の私立中学入試が始まり、私立高校推薦→大学入試センター試験→千葉県私立中学入試→都立高校推薦入試→都内私立中学入試→公立中高一貫校適性検査→私立高校一般入試→都立高校入試と続き、この間に断続的に大学入試が入ります。

さらに、新学年の募集が重なり、さらにさらに合格祝賀会の準備なんて入りますから、てんやわんやです。
「ぼくらの正月は3月だ」
なんて、懐かしい予備校のフレーズのような生活なんですね、私達は。ということで、今年も「ぐったり」の年末年始です。

ただ、「一年の計」。

今年は、今以上に生徒達に「頑張る」ということの大切さを教えられる年にしたいなぁと思っています。私達はブルジョアでも何でもありません。特に私なんかは、単なる「野良犬」みたいなやつで、食えない時期も数々ありました。しかし、その食えない男が、今まで死なずに何とかやって来れたのは、少なくとも「頑張った」からであって、「一応」と付きますが、大学も出て来たし、幅広く自分のやりたいことをやってきたし、それを「無駄にしない」という努力もしてきたつもりです。

どうも、今の生徒達を見ると、「どうしてそこで頑張らねーかなぁ…」と苛立つことも多くなりました。頑張らないくせに、「いいところへ行きたい」「成功したい」などと言ってみたりします。でも、頑張らない。それは、頑張ったことが無いから、具体的な幸せのイメージ、成功したイメージが持てないのだと思います。

学生でも社会人でも、どんな場面であっても、自分のやりたいことだけを楽しくやるだけで成功するということは、まず無いです。つまらないことでも、やりたくないことでも、やらねばならない場面はあります。そんな時、何の才能もなく、何の特技も無い、取り立てて他人と変わらないような凡人である私が「武器」に出来るもの、それは「頑張る事」しかありませんでした。だから、夢中になってやりました。

年初からこんな話も何ですが、私は20歳頃から音楽で食べていきたいと思ってました。今考えれば何の才能も無いのによく言ったものだと思いますが、若かりし頃はそうだったんですね。折りしもバンドブーム、正に「イカ天」の頃です。20代はライブ、ライブ。毎週のようにライブハウスに出演していた時期もありました。一応ウチのバンドの「ファン」なんていう子もちょっといた時期もあったんですよ(笑) 懐かしい。まぁ、当然のことながら30歳近くで選択を迫られます。そんな折に、アルバイトでお世話になっていた塾長が急逝して塾を引き継ぐことに。ですから、塾をやろうと思って開塾したわけでもなく、経営者になろうとして勉強していたわけでもありません。経営計画があって運営しているわけでもなければ、事業計画を持って会社を成長させる戦略を動かしていたわけでもありません。ただ、目の前の生徒を何とかしなきゃ… それだけで始まった塾人生です。

ですから、何も分からぬまま会社も引き継ぎました。今考えると顔から火が出るような頓珍漢な会社運営もしていました。大赤字を出し、さらに元々あった負債も含めれば、私が社長になった時点であった借金は700万円。今考えると、よくそんなところからスタートしたなぁと思います。

しかし、私には「頑張る」という武器しかありませんでしたので、そこから勉強して、そこから努力をして、5年でこの700万円を返済し、何とか食って行ける程度にはなりました。もちろん、そこから数々の失敗もしました。大変多くの「お月謝」もお支払しました。人にだまされたこともありますし、大人社会や商売の世界の恐ろしいところも見ました。大手企業の汚い部分も見せて頂きました(負けはしませんでしたけど…) ですが、何とか頑張ったからこそ、その先のまた新しい世界を見ることも出来ましたし、「捨てる神あらば拾う神あり」で、本当にありがたいご縁に助けられてここまで来ました。

頑張れば、想像をはるかに超える素晴らしいものが手に入るということを、私は体験上知っています。だからこそ、頑張りもしないで、今程度の「そこそこ」を良しとしてしまうことをとても「もったいない」と思うのです。頑張って、ひとつ壁を乗り越えると、また新たな世界が見えてくるんですね。それを是非子ども達にも伝えていきたいと思っています。

そして今悩んでいる子や立ち止まっている子にも、安易に「頑張るな」とか「無理するな」とか言わず、かといって闇雲に「頑張れ」とも言わず、でも「頑張る」という凡人唯一の武器をきちんと正しく、無理なく使える大人に育って欲しいと思っています。

「頑張る」は「正義」
高い壁を、辛い修行を、苦しい場面を、一緒に乗り越える、そのお手伝いを親身に出来る塾になりたいと思います。今年も桜学舎生のために頑張ります。塾の手柄は要りません。

生徒の自信を育てられる塾へ。
ますます精進したいと思います。本年もよろしくお願い致します!