桜学舎には多数の学生講師が在籍しています。
もちろん、塾長、副塾長、教務主任といった「専任」陣もバッチリ授業に入りますし、私より年上の講師や社会人になっている講師もいるのですが、大学生の講師も多数いることは公言していますし、半数近くが桜学舎出身の講師であることや、その彼らが錚々たる大学に所属しているということもあって、大学名まで明かしていいことになっています。

ただ、大学生ですから、勉強を教えたり生徒と接したりすることは十分出来ますが、社会人経験の無さや年齢的な若さゆえに、まだまだ甘いなぁと思う部分、思いが至らないなぁと思う部分もあって、実は彼らとはよく話をするように心がけています。

最近私が特に気にしているのは、就職活動の話。このところ、大手企業に就職したものの、すぐに退職をしてくる子や、有名企業に就職したものの転職を考えていると相談にくる子、はたまた非正規雇用を渡り歩いてしまっている子など、様々な卒業生や若者の話を聞いたり相談に乗ったりする機会がありました。いやはや、本当に驚くほどの数で、みんな迷っていたり、困っていたりするんだなぁと思いました。

そんな中、学生たちは「インターン」と称する有給もしくは無給のアルバイトに勤しみ、インターンに出かけないと就職が不利になるという風潮の元に幾つかの企業でお試し勤務をしているようです。これもまたここ数年の風潮で、就職支援会社が仕掛けているのは見え見えなのですが、そんな大人や企業の思惑にまんまと乗ってしまっているのも「若者ゆえ」だなぁと、私は多少シニカルに眺めています。

ただ、つい忘れているのは彼らにとって塾は「アルバイト先」であるという認識かもしれませんが、私たちは小さいながらも企業体であり、専任で働く人間たちは社会人であります。ゆえに、学生たちからすると実は「採用企業側」の人間。大企業とはだいぶ論理が異なるとは思いますが、少なくとも採用を考えて、その人がどう使えるかを考える「人事」の人間であるんですね。ですから、就活講座(就活にお金を使ったり講座に出たりするなんて私には全くお笑い種なんですが、今は違うのですねぇ…)で「人事の方とはこう接しましょう」なんてのを私たちにも当てはめてくれればいいのですが(笑)、そこはどうも「自分の親」みたいな接し方になってしまうので、どうも歯がゆい場面もあります。

ただ、ひとつ、企業側の論理として。
最近、実際にうちの講師にも言ったことですが、たとえば「就職活動のためにアルバイトをお休みさせてください」「就活の準備が忙しいので、アルバイトを減らしたいのですが」という申し出について。これは毎年あるものです。基本的に本人の希望を尊重するのですが、ただ、一言、「あとでそんなことしなくてもよかったと思うよ」とアドバイスします。ほぼ100%、その通りでしたという答えが後から返ってきます。

よく考えてみて下さい。
「昇進試験を受けたいので、その勉強のために、出勤日数を減らしてください」
「宅検試験の勉強のために、1ヶ月会社を休ませてください」
こんなスタッフはいないですよね。また、それがまかり通る訳でもなく、まずありえない話。まぁ、学生は学業が本分ですから、プラスアルファのバイトを減らしたいという気持ちもわからないくもないですが、アルバイトは基本的に「お小遣い稼ぎ」だと考えていると困ります。どんな会社やお店でも、アルバイトもちゃんと「戦力」としてカウントしていますから、社会人活動の一環、つまりわざわざ行かなくても意識を持って働いていれば「インターン」になっているんですよね。アルバイトは「お小遣い稼ぎ」、インターンは「就職活動」なんて思っているから無駄な時間になってしまうのではないでしょうかね。特に桜学舎なんて、やりたい気持ちさえあればかなりのことを学生にも開放しているんですけど、その貴重さ、凄さはなかなか伝わりませんねぇ(笑)

ちょっとそれましたが、つまり、忙しい中もちゃんと責任を持って自分の仕事をやりくりし、全うする力も、社会人としても求められている力であって、何か仕事が増えたら、何かをやめたり休んだりするようだと、採用企業側としては能力的にクエスチョンマークを付けざるをえません。全くの同じケースではありませんでしたが、その自己マネージメント能力に疑問を持って採用を見送ったというケースも、桜学舎ですらありますから、注意が必要だと思います。

実際、本気で就活をするのでと、2ヶ月ほど完全休業を申し出てきた講師がかつていて、もちろん認めてあげたのですが、1ヶ月も経たないうちに「休む必要がなかった」と嘆いていたと聞いたことがあります。その彼は桜学舎でかなりイベント企画の部分に深く携わり、その経験を面接で「自分の言葉」で語ることができたおかげで、誰しもが知る超大手企業に一発で内定、しかも複数企業から内定が出ました。

どうも、最近の傾向として、受験勉強と同じで「ノウハウ」を身につけ、他の活動を制限して勉強して就活に挑むといったような妙な傾向がありますが、見聞を広めたり、知的活動を続けたりすることがこれまた自分の血となり肉となることは当然で、「受験勝者」じゃダメなんだということに気付くべきなんですが、なんだかおかしな世の中になってきたものです。

大学生の就活ついては、1時間でも2時間でもお説教できるレベルですよ、今、私(笑)
そもそもSPI試験なんて私たちの頃からありますけど、あんなん、塾で教えてたら100点取れるでしょうに。つるかめ算とか旅人算とか、四字熟語とか。あんなん、まじめくさって勉強している時点で負け組じゃねーかと、私は自分の就活当時から言ってました。勉強する必要ないでしょうって。でも、必死な友人もたくさんいましたけどね(笑)

塾でアルバイトをしている、そのアドバンテージを最大限生かして、立派な社会人になって欲しいなぁと私は大学生講師たちにも思っているのですが…