ここ数日、何人かの生徒とマンツーマンでお話ししました。

春はいろいろなことがあるものです。生徒たちも学校で「新しい環境」になって落ち着きませんし、塾も授業日が変わったり受講科目が変わったりして、いろいろ変化がありますので落ち着きません。GWがいいクールダウン期間となって、その後は落ち着くケースが多々あるのですが、なんとなく浮き足立っているのが4月ってものです。

塾でもいろんな現象が起きるので、落ち着かない生徒たちにお話をしてあげないといけないケースがいくつもあります。ただ、例えば何か問題が起きるとすぐにピックアップして、それを改善して良い方向に向かわせようというケースも多々ありますが、残念ながらあまりそういうのは上手く行ったためしがありません。

お母様方も気をつけていただきたいのですが、例えば何かしらトラブルや気がかりがあった時、たとえばどうも最近子どもが宿題をやって行っていないらしいとか、お友達関係で悩んでいるらしいとか、何となく勉強に集中できていないようだとか、いろんな面がお子さんから見て取れると思うのです。特にこの時期は大変それが多いと思います。

そういう時に、「論理的」に考えれば、つまり「理屈」で考えれば、上手く行っていないことを「発見」して、原因を究明し、改善する。そうしなければ物事は良い方向へ進まないと思って、シャカリキになって問題解決に当たろうとする方もいるものです。ですが、人間はなかなかそんなにドラスティックな変化に対応はできないものだと思います。ましてや相手は小さな子ども。変化を受け入れるのだけでイッパイイッパイになっているのです。

そんな時は、「少し泳がす」という時間を設けることが重要なんです。ただし、泳がすわけですから「目は離さない」わけです。見てるよ、分かってるよ、でも言わないだけ。自分で解決できるのが一番ですし、子ども同士で何かしらコンセンサスを取り、解決できればそれが何よりだからです。大変なことになっていたり、言えないようなことが起きてしまっていると困りますので、目は離しちゃダメ。でも、口を出さないで、見守っているという時間も、実はとても大事だと思っています。

お話しした何人かの生徒は、全員、何かしらの問題を抱えていた子です。
複雑な思いを胸にしていたと思いますし、もしかしたらああでもない、こうでもないといろいろ考えてしまっていたのかもしれません。

「君は○○でしょう?」
「××だから困ってない?」

そんなことばを投げかけてみると、

「先生、何でわかるの?」

と。

「30年も子どもを見ていれば、大抵のことは分かるよ。」
「塾に入って来た子の表情と声で、『学校で何かあったのか?』とか声かけるよ?」
「でも、何かある時はいちいち指摘しないことが多いんだよ」
「分かってるけど、言わない。でもちゃんと見てるよ」
「オマエが○○なの、知ってるよ? でも、見守ってるだけなんだよ?」

そんな風なことをその何人かには話しました。
その子たちの共通の反応。
それは、全員が全員、表情が本当にみるみる穏やかになっていくんです。安心感というか、ホッとしているというか、よかったぁと思っているのか、とにかく穏やかになるんです。

分かってもらえていた。
見ててもらえていた。

それだけで人は、子どもは、大きな愛情に包まれたように、本当に心穏やかになるんですね。

いちいち言わないし、でも、本当におかしなことにならないように目を離さない。でも、「泳がせておく」という見守り期間はとても重要ですし、それが分かった時の子どもの「愛されている感」はハンパないものがあります。

「余計なこと考えないで、勉強に集中しなさい」
というと、本当にスッキリした気持ちで、切り替えていけるようです。

そういう、大きな愛情に包まれて育った子は、本当に素晴らしい子になっていきますね。逆に、親からダメなところを徹底的に指摘され、直されているような子は、本当に疲れていますし、自立・成長させたい気持ちとは裏腹に、なかなか大人になれないものです。 「直してもらうの待ち」みたいなところがあります。

ちょっとハラハラする場面もありますが、「見守る期間」をすこーしだけとってみましょう。もちろん無関心もダメですよ。ちゃんと諭せないとダメでもあります。是非親御さんは、大きな愛情で、無条件の愛を注いであげてください。 子どもの「愛されている感」が何より大事です。

「愛されている感」があるということは「自己肯定」につながりますし、それを一般的に「自信」というのだと思います。自信を持って生きて行ってほしいと思うなら、指摘ばっかりにならないように、でも過干渉にならないように、お子さん自信を信じてあげて、見守るようにしていただきたいなぁと思っています。

「先生は何でそんなことがみんな分かるの?」

って聞かれたので、

「神様だからねぇ…」

って 答えたら、

「ああ、亀様か!」

と。亀様でも、ちょっとだけ力はあるのかもなぁ(笑)