先日、講師たちと話題になっていたこと。
それは、生徒たちが間違いを恐れることがとても多いということでした。
数学でも英語でもなんでもそうなのですが、とにかくビビりすぎ。
間違えることに恐怖を感じているようにも思えますし、何か変なプレッシャーが掛かってないか?と疑いたくなるようなレベルです。

拙著「ゆる中学受験」の中でも触れていますが、0−100教育というのはとても危険です。100点じゃなきゃ0点と同じなどという極端な価値観を幼い頃に植え込むと、途中経過や努力の過程を評価することが出来ない人間が育ってしまいます。90点なら「9割出来た」という事実にゆるぎはないのですが、「パーフェクトではないからダメ」となると、自分を認めることが出来ない人間になります。自己否定を始めたら成長どころか、その人は「終わって」しまいます。

更に怖いのは、この極端な価値観を盲信するあまり、他人に対しても残酷なほど厳しい人間になります。これはとても怖いことだと思います。だから、ちゃんと出来たところまでを認め、頑張っていることも認めることでモチベーションを上げていくことが大切。間違うこともまた勉強ですから、そこから得るものの大きさを諭し、ビビらずに問題に挑む勇気を持つことが何より大切なのです。

「実験する勇気が出ない子は伸びない」
これが全てなのですが、どうも間違えると「叱られる」と思うのか、1回、2回くらいチャレンジして、「わかんない」「出来ないです」「教えて下さい」が始まります。「あと5個くらい候補があるだろよ!」と思うのですが、面倒なのか、誤答が怖いのか、とにかくすぐギブアップします。

間違うことにビクビクしている子は答えが出せないものです。ネット検索でも同じです。1〜2個ググって分からないと言うようなのと同じ。キーワードを変えてみたり、この言葉なら引っかかるかな?とチャレンジしてみる。そのうちグーグル検索も上手になってきて、短時間で目的のサイトに辿り着くことが出来ますよね。

問題も同じ。5個ぐらい実験しろよ(笑)

家や学校で子供の勉強を締め付けたり、ガチガチで勉強させたりするとそういう傾向になることが多々あります。スケジュールをバッチリ決めて、遊ぶ時間もガッツリ制限して、とにかく勉強勉強とやっている子がイマイチ成績が良くありません。でも見ていると、ノビノビ勉強している子の出来が半端ないものです。私達なんて2割か3割くらい教えた段階で、「もうわかった!」と勝手に解き始めます。すごいなぁと見ていますが、総体的な知的好奇心が高い子はこういう傾向にあります。

「親子で疲弊しないノビノビ受験」
の本質はココにあります。

中学受験にかかわらず、高校受験、大学受験も同じこと。学ぶ内容に興味が持てない、点数を取ることが勉強だ、とにかく詰め込んで覚え込むのだと勉強をしてくると、本当に効率も悪いし、そもそも興味が育まれていないから入りも悪いし、残らない…

その昔、理数系の受験生の子が一生懸命ああでもないこうでもないと数学の問題を解いて頭を悩ませているので、

「いつまでも悩んでないで、先生に教わってこいよ」

と助言すると、その子は鼻で笑うような感じで私を見上げ、 

「先生、分かってないですねぇ。数学っていうのはですねぇ、解けないから面白いんですよ!」

とのたまったのです(笑) こればっかりは、

「どーもすいませんでした(笑)」

としか言いようがありませんでした。当然その子は早稲田大学へ現役でスパッと進んでいきましたが、確かに総体的な好奇心レベルはとても高い子だった記憶があります。そしてまた、何度も何度も「ああでもないこうでもない」ち問題にチャレンジできる子でもありました。駅伝をやりたい子でもありましたので、ガリ勉ではありませんでした。むしろ「もうちょっとやれよ」くらいのタイプ。

面白いと思うこと、内容に興味をもつこと、知的好奇心を育むこと。
これにまさる勉強法はないと思うのですけどね。
ガチンコ詰め込みになっている子は、もう少し肩をもみほぐすよう指導したいものです。