Youtube動画「下町塾長会議」でも少しお話をしていましたが、今現在、私の授業を少しセーブしています。もちろん、サボっているわけでもなく、遊んでいるわけでもありません。

私がイメージしているのは、「ジャパネットたかた」の高田社長です。
社長のあの喋り、TVでのキャラクター、そしてカリスマ性。あれで一躍全国規模となり、誰もが知る企業になったジャパネット。でも、その後、塚本さんをはじめとして、何人かのキャストが出てきて同じように販売ができるようになりましたよね。現在高田社長はジャパネットを完全に譲って社を出て、また畑違いの仕事をしていると聞きました。

私は社を出て畑違いの仕事をするつもりは全くありません(笑)教育の世界でしか生きていけないような、な〜んも専門性もない人間なので、子どもたちと楽しく勉強すること以外あまり能は無いということをよーく自覚しています(笑)

今までの桜学舎のプロモーションの仕方は、やはり塾長がトップにいて、経営責任者でありながらトップ講師であるという状態。1回楽しく授業をしたら、小学生なんて一気に引きつけて楽しくしてしまう力は、大変手前味噌ですけど、あると思います。私が授業をし、私が生徒を集める。それでやってきた10年でした。

ただ、今これだけ若手の講師がいて、専任社員がいるので、いつまで私がスーパー講師では彼らの活躍の場所が出来ません。しかも教室の運営能力もついていきませんし、管理能力も育っていきません。恐らく個人塾ってここのジレンマに陥って、結局は「チームワーク」にならず、結局塾長が手を出して元の木阿弥になってしまうケースが多いのではないかと思います。

もちろん、私も教室にもいますし、授業も少々ですがやってます。
1週間に1〜2回授業をすると、やっぱり楽しいんですね。子どもたち相手に授業をするのは実に楽しい。子どもたちも楽しそうです。


でもね。
一つ。
衝撃的なことを言われて、本当に心からガツン!と来ました。

先日、ある有名な先生のお話を伺いました。お話を聞くと、いちいちもっともで、ズバズバ脳に入ってきます。私は夢中になって話を聞いてしまいました。実にクローズドな環境でお聞き出来たので、本当にありがたい機会を頂戴したのですが、その中で先生はこんなことをおっしゃっていました。

「先生」にとっての「かわいい生徒」って、いつまでも先生、先生と慕ってくれるような生徒。
自分で何でもどんどん勝手に学んでいき、進んでいく生徒はかわいくない。
結局先生としての承認欲求を満たしてくれる生徒が「かわいい生徒」であって、
それっていつまで経っても先生を超えるような人間には育っていないのではないか?


衝撃でした。
でも、「あるある」ですね。
塾に限らず、先生という人からすれば、出来の悪かった子ほど印象に残り、かえってカワイイものだとよく言われます。でも、確かに… それはいつまでも自分を先生と慕ってくれることに甘え、先生としての承認欲求を満たしていただけなのかも… 自分なんかを遥かに凌駕する優秀な学生は育てられていないのだろうと思います。

本当であれば、教師なんて単なるファシリテーターでしかなく、教師自身が優秀というよりも、生徒が推進力を持って学習に向いていくように仕向けることが出来るトリガーになりうる先生が「いい先生」であるはずなのですよね。

こんな言葉を聞いて、何だか、今まで大きな勘違いをしてきたような気がして、何だか恥ずかしくなりました(笑)

若手の先生たちはまだまだ修行が必要ですし、徹底的に「現場のプロ」にならねばならない時期です。ですから彼らに授業の多くは任せていき、生徒の学習を導くことには徹底的にスキルアップをしてほしいと思っていますが、私はもっとメンタルの部分だとか、全体的な舵取りの部分で大切な役目を果たしていかねばならないなぁと思いました。それはやっぱり「長年の経験」が必要になってくる部分。生徒がいつでも話に来れるオアシスを作ったり、何となく近くで勉強しているだけでいいという人になったり、迷ったときには相談に来れたり、そういうポジションを作っていくべきだろうなぁと思ったのです。

私なんて。
私達なんて凌駕して、どんどん才能を開花させていくことが出来る生徒を育てていかないといけないなぁ。もちろん迷っている子達とはいっぱい話して、前に進ませてあげなきゃいけないなぁ。そんな風に思っています。ゆえに、ある程度私が「フリー」で動けないと駄目なんだろうなぁと。

いつでも授業には出られます。
時々乱入して遊んでいます(笑)
時々代講を受けて、生徒と楽しく勉強しています。
でも、基本的に塾長はフリー。そういうスタンスでしばらくはやっていこうと思っています。

フリーになったついでに、おかげさまで長年の懸案だった脂肪腫摘出手術が出来たり、心配だった痛風発作が出ても少し療養出来たり、ぎっくり腰になっても休めたり(笑)→体調が悪いわけではありません!(笑) そちらも助かってます。

11年、ほぼ休み無く突っ走ってきて、気づけば間もなく51歳。立派な中高年です。
少し身体もケアして、あと10年頑張れるようにせねばと思っています。